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プロスペクト理論


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月に一度、友人が主催する勉強会に参加しているのだが、その中で何度も出てきているが名前が覚えられない理論がある。「プロスペクト理論」だ。

今度こそ忘れないようここに書いておこう。

 

プロスペクト理論とは、行動経済学の1理論で、シンプルに言うと「人間は得よりも損の方を大きく感じやすい」ということだ。

人間の選択行動を表す際に使われる。

 

例えば、

A: 確実に10万円もらえる

B: コインを投げて表なら20万円、裏なら1円ももらえない

というゲームがあってどちらか1回しかできないとしたら、Aの方がお得な感じがすると思う。

期待値はどちらも10万円でイーブンだが、何故か確実にもらえる方がお得に感じてしまう。

 

半々の確率で20万円もらえるのだが、裏なら1円ももらえないというマイナスが大きく感じてしまうためである。

このマイナスの感じ方については数値でも計算されており、このケースの場合、コインが表だった場合にもらえる額は、実際には20万円だが16万円くらいに感じられるのだという。ということは「コインが表だったら25万円もらえます」でようやく「確実に10万円」とイーブンに感じるということだ。

もちろん感じ方には個人差があるので、私は迷わず20万円にチャレンジするという人がいても不思議ではない。

 

プロスペクト理論はビジネスで決断を下す際にも応用できる。

金額面でなくても、何かしらのリスクを伴う選択を迫られたときは、「ちょっと攻めすぎかな」くらいの選択肢でようやく保守的な選択肢とイーブンだということだ。

これを更に応用すると、自分の生活の中で金銭的コスト、時間的コスト、精神的コストを計算する際にも正しく選択肢を比較しやすい。普段は無意識のうちにマイナスのリスクを過剰評価しているため、思い切って選択ができないことがある。

 

そんな時は「ああ、プロスペクト理論っていうものがあったなぁ」くらいに思いだすと良いと思う。

 

 

 

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