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忙しいときほど別の何かにチャレンジしよう


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忙しい時の気分転換方法は人それぞれだと思う。精神的に追い込まれるような状況下で、みなさんはどうやって気持ちをキープするだろうか。

燃え尽き症候群に至らないために心がけていること、とも言える。

 

私は気持ちが落ちかけた時に意識していることがある。

 

それは、忙しい時ほど普段のルーティンにない新しいことをする、ということである。最近も気持ちが落ちかけたことがあったが、この方法で持ち直している。

 

直近のケースを説明したい。普段私は、どんなに仕事が忙しくても少しでもジムに行くようにしている。それはルーティンなのでノーカウントだが、更に先月から今月にかけて、友人の映像クリエーターから頼まれた音楽作成を引き受けた。本来ならこれにより自由な時間が削られ、平日の睡眠時間や土日にも影響が出るため、心身ともに参ってしまいそうなものだ。しかし、それどころか私の気力はそれにより回復し、普段の仕事や休日の時間の使い方にもより前向きになれたのである。

 

それは何故だろうか。

 

1900年代初頭に心理学者のアニトラ・カーステンによって行われた実験によると、ひたすらababababと紙に書き続け、退屈と感じたらやめる、という指示を受けた被験者は、数時間経つと気が滅入ってしまい、「手が痛いからもう一文字も書けない」とギブアップした。しかし、別の理由をつけて「ではこの紙に住所と氏名を書いてください」というとスラスラ書くことができた。

 

これは、「もう書けない」と申告したときの被験者がサボっていたことを示すのではなく、別の作業により気力が回復したことを証明しているのである。

 

私のケースでいうと、同じような仕事ばかりで気が滅入っていたところに、音楽作成という全く別の要素が入ってきたことで気力が回復したと解釈できる。

 

更に、それが誰かに頼まれたことや誰かのためにする行動(ボランティア活動など)であれば、よりモチベーションのキープにつながるらしい。別の記事でも書いたが、人間は何かを与えることに快感を覚える。

 

しかし、やりすぎも逆効果で、「年間100時間(平均週2時間)」がベストであるという調査結果が出ているので注意が必要だ。

 

 

 

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