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友人のアルジェリア人の話


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現地で知り合い、仕事に関係なく今でも連絡を取り合っているアフリカ人が数人いる。アルジェリア人のCaméliaもその内のひとりだ。

 

我々が知り合ったのは、彼女が、アルジェリアで開催されたアフリカユースゲームズの選手村でボランティアをしているときだ。アルジェリア人はアラビア語しか話せない人も多いが、彼女はフランス語も英語も完璧に話す才女で、当時は数学科のマスターの学生だった。

博士課程への合格を目指し勉強する傍ら、国際的なイベントの経験を積んでおきたいという理由でアフリカンユースゲームズのボランティアに参加していた。なぜ国際的なイベントかというと、将来的にアフリカの教育レベル向上のため、海外での活動も視野に入れて大学の数学講師として働きたいという気持ちが強く、様々なバックグラウンドの人と関わっておきたいためだった。

 

そして今は無事博士課程に進み、来年には卒業予定だそうだ。

 

今研究しているのはハミルトニアンシステムで、研究をしながらフリーランスの教師として大学で英語と数学を教えている。

私にはハミルトニアンシステムが何なのかすらわからないが、とにかく向上心が強いということはわかる。

 

彼女と未だに連絡を取り合っているのは、そういう姿から活力をもらえるためである。私から与えられるものは特にないのだが。

 

モチベーションが上がらなったり精神的に疲れたりした時に彼女の近況を聞くと、いつも新しいことにチャレンジしている様子に私も鼓舞され、自然とやる気が湧いてくる。

 

教員として働いている姿は見たことがないが、イベントのボランティアとして、時にはボランティアとして働いてもらうのはもったいない程に働いていた様子から察するに、きっと彼女らしく活躍していると容易に想像できる。

 

私の方がだいぶ年上だが精神的には彼女の方が遥かに大人で、私のほうが学ぶことが多い。いつか再会した時に恥ずかしくないよう、私も成長しないとまずい…

 

 

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