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カメルーン人の好きなスポーツ
これは誰が何と言おうともサッカーです。
近所のバーから歓声が聞こえたので「お、今日はカメルーン代表の試合かな」と思い様子を伺うと、全然関係ないスペインリーグの試合でした。
日本人であれば、ワールドカップだとか、日本代表の試合だとか、何かきっかけがないと日常的にサッカーの試合を見るということはあまりないでしょう。
もちろん、毎日サッカーの試合を見ているという人もいるかと思いますが、一般的ではありません。
一方カメルーンでは、かなり多くの人が日常的にサッカーの試合をテレビで見ています。
それはカメルーン代表だろうが、他のアフリカ諸国だろうが、ヨーロッパリーグだろうが関係ありません。とにかく「サッカー」というスポーツ自体が好きで見ているのです。
では、何故そこまでサッカーが人気なのでしょうか。
サッカー人気の理由
カメルーン人に、「なんでサッカーがそんなに好きなの?」と聞くと、大きく分けて2つの回答が返ってきます。
まず、ボール以外何もなくてもできるから または どこでもできるから という点。
その通りだと思います。ボールだけあっても、バッドとグローブがない状態で野球をやる、ラケットなしでテニスをやるのはかなり困難です。
しかし、サッカーの場合はボールさえ用意できれば何とかなります。むしろ、ボールさえなくても、空き缶やペットボトルがあればサッカーはできます。
ゴールポストが無くても、「ここを通過したら1点」と決めておけばコートさえなくても試合ができます。確かにお手軽です。
そしてもう一点が、ルールが簡単だから。これは管理人にとっては意外な回答でした。
管理人はサッカーのルールには詳しくありませんが、「オフサイドとかめんどくさそう」という印象を抱いていました。ところが、カメルーン人に言わせればそうでないようです。
話を聞いた中で多かった意見は、
「野球はポジションが多いし、ルールが細かくて混乱する」
「バスケはダブルドリブルやトラベリングが厳しい」
など、他のスポーツはルールが難しい、というものでした。
彼ら曰く、
サッカーは「手を使ってはだめ」「暴力的なプレーはだめ」という点だけ押さえておけば試合ができる。
道具が不要でルールが簡単。これが人気の秘訣です。
他のスポーツ
では、サッカー以外のスポーツは全く人気がないのでしょうか。
そう問われると、意外とそういうわけでもありません。他のスポーツもサッカーほどではないにせよ、競技人口はそこそこあります。
例を挙げると、
- ハンドボール
- バドミントン
- バレーボール
- バスケットボール
- テニス
などは人気があり、地方都市でもプレーすることができます。特にバドミントンは、ジュニア大会の中央アフリカチャンピオンが誕生するなど、勢いがあります。
またストリートバスケットも盛んで、街を歩いているとよく見かけます。
元テニスプレイヤーであり現在は歌手でもあるヤニック・ノア選手は、カメルーンにルーツを持つフランス人です。
(tennisplayerphotos.blogspot.comより)
テニスやバレーをプレーするカメルーン人に何故サッカーやバスケでなくネットスポーツを選んだのか、と聞くと、
「え、だって体の接触があるスポーツはけがとか怖いやん」
と、管理人が中学時代にテニスを選んだ理由と全く同じ回答が返ってきました。
カメルーン人もけがは怖いようです。
カメルーンサッカーのシンボル
カメルーン人の子どもにサッカーが人気の理由として、とある有名な2選手の存在があります。パトリック・エムボマ選手とサミュエル・エトー選手です。
どちらも名前を聞いたことがある方がいるかもしれません。
両選手とも2002年のワールドカップで来日していましたし、エムボマ選手はJリーグのガンバ大阪などでもプレーしていました。
サッカーを頑張っていればいつか彼らのようになれるかもしれない。
そういう思いがカメルーンの子どもたちの情熱をサッカーに向けさせています。