自分の仕事を楽にするにはどうしたらいいのかとずっと考えていたが、ようやく1つの答えが出た。
何も難しいことはなく、1番の近道は周りを信頼することだと考えている。自分の会社のスタッフを信用できず、勝手に忙しくなってしまう経営者を見てそう気付いた。
彼は会社のスタッフには決定権を与えず、全て最後は自分がOKを出さないと気が済まない。それがどんなに小さな(細かい)決断であってもそれは変わらない。
何が起こるかというと、彼のところに決裁すべき案件がたまる。そして彼がボトルネックになってしまいなかなか物事が進まなくなる。各担当者のところには、手放したい案件が決裁待ちでどんどん山積まれていく。どんなに進んでいなくてもお客さんからは催促が来る。自分のコントロールが及ばない要因で自分の仕事が片付かないストレスを感じ、仕事の効率が下がる。
効率が下がり、案件をさばくのに時間がかかるが業務量は変わらない。結果必然的に労働時間が増える。そしてまたモチベーションが下がる、という永遠のループに入る。
このケースにおいては、表に出ている問題は、
担当者のモチベーション低下→労働時間の増加→モチベーションの低下…
というループのように見える。しかしその大もとには、「経営者がスタッフを信用していない」という根本原因がある。
不思議なことに、このループに入っている当の本人や社長はそのことには気付きにくい。
唯一テコ入れできるのは「部下を信用しある程度の決定権を与えること」だとは誰も気付かず、「モチベーションが下がっている社員に休暇を取らせる」など的はずれな対策をとってしまう。一時的に回復したモチベーションもすぐに低下し、最終的には会社を辞めてしまうであろう。
スタッフに辞められると、また新たなメンバーを採用、教育する必要が出てくる。これは更に経営者の負担を増やす。
スタッフにある程度の権限を与えると、自分の決裁待ち案件も減り、スタッフも自分の判断で案件をコントロールできモチベーションを高くキープできる。人間は、自分のコントロール外のことが多いとストレスが溜まる生き物である。
ある程度決定権を与えられる人スタッフを持つにはどうしたらよいか、については別の記事で言及したい。