見たことはないのだが、損する人・得する人という番組があると聞いている。推測するに、知ってると得することを教えてくれる番組なのだと思っている。
今日書きたいのは、そういう損得ではなく、言っていることは正しいのに分かってもらえない人や、逆に大したことをしていないのに何故か話に説得力があり、人を惹きつける力がある人がいるということだ。
前者の人の共通点は、以下の通りだ。
・発言内容は正論で、大体正しい
・理不尽や曲がったことが嫌い
・周りに恵まれていない(ワンマンチームである)
・言い方が強い
・シャイか超オープンかの両極端
・あるべき論にこだわる
私がよく関わる上記のような人は、言動が正しくてもあまり周りがついて来ず、誤解を招きやすい傾向にある。そして、彼らのようなタイプが間違っている可能性は低く、大抵誰が聞いても正しいことを言っている。しかし相手を説得したり共同で作業をしたりといったことは苦手なのである。
一方で後者のタイプは、以下のような特徴がある。
・愛想がいい
・相手の話を最後まで聞く
・言い方がソフト
・ネガティブなことはあまり言わない
・妥協する
こうして見ると、こちらのタイプの方が話に説得力があるようには見えないと思う。
どこでその差が出るのであろうか。
損する人と得する人に全く同じ内容を話す場合、前者は相手を説得するような話し方をするのに対し、後者は、「もしかしたら〜かもしれない。」「個人的には〜と思う。」「〜という案も考えられる」などと、曖昧でソフトな言い方をする。
人間はオフェンシブ(攻撃的)に来られると防衛本能が働いてしまい、相手の言うことを理解するモチベーションが下がる。しかしソフトな言い方(一見自信のなさそうな言い方)をすると、共感されやすい。別の記事でも書いたが、弱点を見せられると相手に好意的に接するようになる。全く同じことを言っても差が出るのはこのためだ。
言い方1つで説得力が手に入るのであればこんなに楽なことはない。