人間のモチベーションはどこから来るのだろうか。
自己啓発系の著作物で有名なアンソニー・ロビンズ氏は、人間を突き動かすのは突き詰めていくと結局以下の6つの欲求しかないという。
・安定性
・不安定性
・重要性
・協調性
・能力向上
・他者貢献
1つひとつ見ていきたいと思う。
まずは矛盾するように見える安定性と不安定性について。前者は現状を維持したいという欲求、後者はリスクを犯してでも現状を打開したいという欲求である。どちらか一方しか持っていない人は多くはなく、皆この2つの欲求を行ったり来たりしているものと思われる。
次の重要性だが、これは「人と違うことができる」など希少性があり、周囲から貴重な存在だと思われたい欲求である。
協調性については、重要性と矛盾するようにも見えるが、誰かと共通点を介して繋がっていたいという欲求だ。その共通点が希少であればあるほど深く繋がっていると感じるのが特徴で、ある意味重要性の欲求と同時に満たすことができるとも言える。
最後の2つ「能力向上」と「貢献」は他の欲求より高位に位置しており、より満たす難易度の高い欲求と言える。
能力向上は純粋に「自分の能力を伸ばしたい」と思う欲求で、能力が向上したことを誰かに報告する行為は「重要性」の欲求にカテゴライズされる。
他者貢献も同様で、ただ他者に貢献したいと思う欲求を指し、それが「誰かに認められたい」という欲求に動かされているのであればそれは「重要性」になる。他者貢献の欲求は「ギブアンドテイク」でいう「ギバー」のカテゴリーの人たちを突き動かすエネルギーとなっている。
その中で、各人は優先順位の高い2大欲求を持っている。私の場合、「不安定性」と「重要性」だろう。
この6つの欲求のどれを刺激すればその人が動いてくれるかを理解できていれば、人に何かを頼んだり、部下のモチベーションを向上することが容易になる。